「気をつけてね…」
お見送りや別れ際、
何気なく使っているこの言葉。
幾度となく毎日それを繰り返しているのに、
その言葉の全てに100%の心を込めて相手に発する事が出来るのは、
母性からくるものしかあり得ないだろう…と、
昔、心理学か何かの本で読んだ記憶がある。
母性というものを感覚でしか理解できていなかった当時の私には、
しっくりと理解しきれないところがあった。
故に、その数行はいつまでも刻まれていたのだと思う。
だが、いまようやく理解できるような気がしている。
学校へ向かう小さな背中を見送る気持ちは、
何百回、何千回繰り返しても、何一つ変わらず色褪せる日などない。
「よそ見して転ばないようにね」
「電車に乗る時は、足元をよく見なさい」
「お友達と楽しく過ごしてね」
口には出さないが、背中に願う気持ちは日々等しく強い。
「母性」=「権力欲」と説いた学者さんもいらしたが、全くナンセンス。
人間が生きていく営みに於いて、実に意味のない理論だとさえ思える。
今朝、約一年5ヶ月ぶりに母が入院をした。
肺に鎮座したまま大人しくしていたはずの癌が、
たった一ヶ月の間に急激に大きくなっていた。
そのため今までのお薬を一旦やめ、
新しいお薬を副作用の状態を見ながら投与される。
また、恐ろしく不安な二週間が始まる。
祈るような気持ちで母を病室へ送り、
不安気な母の気持ちを逸らすような話しを続けながら、一緒にお昼をすませた。
「じゃ、また明日ね。」
帰ろうとする私に母は言った。
「帰り道、運転気をつけてね。」
エレベーターの中で、
心のこもったその言葉に、鼻の奥がツンっと痛くなった。
自分の命の危機に際して、たかだか30分の道のりを案ずるその言葉に、
「権力欲」などみじんも感じられる訳がない。
「気をつけてね…」
100%の思いだけだった。
良い言葉ですね、何気なく発する言葉にイッパイ気持ちが詰まってて
お母さん、自分の事より悠さんを気遣って〜
お大事になさってくださいネ
私の母も癌でした。
今は本当に良いお薬があって、患者さんの状態や、体調に応じて色々使えます。
きっとぴったりくるお薬があるはずです。
早くお元気になるよう、お祈りしています。
悠さんも、お仕事と家事とたくさん重なると思いますが、ご自身の健康にも気を配ってください。
お心、ありがとうございます。
9月6日のライブには、母をデビューさせるつもりです(^^)v
今から楽しみにしているようでした♪
是非、ファミリーの仲間入りをさせてやって下さいませ(^^;
ぴぃままさん
そうですか…お母様も。
お薬がいろいろありすぎて迷いも生じますが、何しろ根っから楽天的な人ですので助かっています。
皆さまの優しさ目にしみます(;;)
ありがとうございました。
お母さん入院しちゃったら、大変だね。
何か手伝えることあったら言ってね(^^ゞ
しかし母性が権力欲なんて、その学者は母親に虐げられていたのかな?
先日はお名前を「いしだ」などと書いてしまい申し訳なかったですね。
もう間違いませんよ。
今回の「気をつけてね」
とても心に滲み通るお話ですね。
>「じゃ、また明日ね。」
帰ろうとする私に母は言った。
「帰り道、運転気をつけてね。」
エレベーターの中で、
心のこもったその言葉に、鼻の奥がツンっと痛くなった。<
読んでいる私でさえ、胸が思わず熱くなりましたよ。
もう、「母性」という漢字も言葉もあまり見たり聞いたりすることが無くなった最近の世相で、ゆみこさんのような優しい、美しい、そして厳しさを感じる「捉え方を」する人がいるのを知って「オアシス」を見つけたようなホッとした気持ち。
とても「嬉しく」思いました。
あなたに感謝ですよ。
本当にあなたの心は汚れ無き天使のような純粋さに満たされた湖のようです。
時にはポエムのように、時には水彩画のように、様々な風景を日々、掘り込んでいるのですね。
お母様の御容態が心配ですが、何事もないように、陰ながらお祈りさせていただきます。
ありがとう(^^)
きっとまた奇跡をおこして、
生還してくれると信じています。
また遊んでね♪
東京人さま
もったいないお言葉…
なんと申し上げて良いのやら(・・;
頂戴したお言葉通り、
様々な風景をたっぷりと掘り込んでいけるような感性を磨き、
日々、精進して参ります。
これからもよろしくお願いいたします。
親と子。どんなに時間が経ってもそれはかわりようがないが無い事。親になって初めてわかる事は果てしなく有り、
親が子供にしてあげられる事はほんとはちっぽけなことなんだけど、そのちっぽけさは逆に子供にとったらものすごく大きい事と感じられるようになってくる。それが年をとること。子供は一人で大きくなった顔をする時期が必ず来るし、それは自分にもあったしそういう人はかなり多いんじゃないかなと思います。でもそのうちこんな時親父はどんなこと考えて乗り切ったんだろうか、などと考えてる事が最近やたらと多い。その繰り返しが
人の営みなんかなと思う事しばし。
今でも田舎に帰ると自分の子供の頃大好きだった食べ物を作って待っててくれ、帰る時は「気をつけて」と。
最大の愛と感じます。私は子離れはしません。
親離れをされたとしてもね。
なんか真面目にさせられてしまいました。
そんな人間ではないのに。ありがとう。
コメントありがとうございました。
仰る通りですよね(^^)
親から見て、いくつになっても子供である事は、
ある意味、最も喜ばしい親孝行ではないかと思うこともあります。
また是非、お待ちしております。
今回のブログ感動で、しばらくコメントができませんでした。
悠さんの文章は、端的に私の心に響きます。七夕のブログにも感動しました。短冊の後半の文章、悠さんのお優しさがひしひしと伝わってきました。
「一言」を、感性豊かに感じられる悠さん素敵です。
私も悠さんぐらいの年齢に同じ体験をしております。親の気持ちが、嬉しくて切なくて夜道を泣きながら帰りました。そのことを思い出し、また切なくなりました。
一日も早い退院をされることをお祈りいたしております。
悠さん自身も心身共にご自愛くださいませ
こんにちは。
そして、いつもありがとうございます。
「心に響きます…」
そう仰って頂く事が、例え才能が無くても何かを必死に書いている人間にとって、どれほど励みになるでしょう。
本当にありがとうございます。
蒸し暑い日が続いております、
スマイルさんもどうか体調を崩されませんように…。
メチャいい。ぐっと胸にきました。
コメントの多いのにびっくり。
やっぱ、ハートをにぎっちゃうショートのストーリには皆さん反応しますね。
また、次回も期待してまっせ。
オワリで〜す。ニコっ
ご訪問ありがとうございます。
「ややややや」って(^^;
ぐっと、幸太郎さんの胸に…
何がきましたか?(^^)ニコっ
とは、漫画家・山本鈴美香がその著書「エースをねらえ」の一場面で、主人公の父親に語らせた言葉を、ふと思い出した。
又同時に、「エディプスの恋人」という筒井康隆の作品(「家族八景」、「七瀬ふたたび」、と続いた3部作の最終章)が浮かんだのは、何故だろうか。
多分、「母性=権力欲」という言葉に強い違和感を覚え、むしろ「父性=権力欲」と言ってしまった方が余程楽になるほど、「鼻の奥がツンと痛くなった」という表現にしびれてしまったからだろう、と苦笑してます。
日常、家族間のみならず、自分と関わる人との交わりで感じる苛立ちとか、ジレンマだとか、いとおしさだとか、感謝の念とか、言葉にできない想いを、悠さんは、さらっと素敵な「言葉」で代弁してくれるからこそ、応援メッセージが多いのだと、あらためて思いました。
母上の早い回復を祈りつつ、「気をつけてね」
お待ちしておりました(^^)
そうでした。
以前から、その三部作と「エースをねらえ!」は、
要チェックと仰っておられたのを思い出しました^^;
必ず近々図書館に行ってきますね♪
ありがとうございました。